Patrick Gauthier

  フランスのキーボーディスト「Patrick Gauthier」。 HELDON を経て MAGMA へ。ヴァンデの薫陶よろしく脱退し、WEIDORJE を経てソロ活動を開始。 童顔です。

 Bebe Godzilla
 
Patrick GAUTHIER keyboards
Richard PINHAS guitar on 1,7,8, moog prog on 3
Bernard PAGANOTTI  bass on 1,5,8 Cooky RHYNOCEROS guitar on 5,8, slide guitar on 8
Pierre BLANCHARD violin on 2 Alain GUILLARD bass flute on 2
Yvon GUILLARD trumpet on 2,5 Didier BATARD bass on 2,3
David ROSE violin on 3 Francois AUGER drums on 3
Benoit WIDEMANN mini moog on 4,8(solo) Jean-Philippe GOUDE mini moog on 4
Jean-Pierre FOUQUEY mini moog on 4 Dominique BERTRAM bass on 4
Alain BELLAICHE percussion on 4 Aldo ROMANO drums on 4
Christian VANDER drums on 1,2 Steve SHEHAN percussion on 5,6
Kirt RUST drums on 5,8 Sylvain MARC bass on 7
Patricio VILLAROEL tablas Clement Bailey drums on 7
Michel ETTORI guitar on 8 Alain RENOUD guitar on 8

  80 年発表のアルバム「Bebe Godzilla」。 内容は、ゴーシェの 70 年代の活動を総括するような、軽快でカッコいいジャズロック。 多彩なキーボード・サウンドと明快で変化に富む楽曲が魅力であり、それを支えるのが、MAGMAHELDONWEIDORJE などからの多彩なゲストである。 それぞれのグループの特徴も十分に生かされている。 親しみやすいテーマをもつ明朗な演奏に、ゲストによるヘヴィなサウンドとプレイがうまくブレンドされており、結果として、、聴きやすくなおかつスリリング、という理想的な状況になっている。 フュージョン的な上ものを、あからさまな変拍子パターンやずしっと重いリズム・セクションらが、みごとにプログレに引き戻している、といってもいい。 「ヴァンデのドラムスとパガノッティのベースが入ったフュージョン・サウンド」と聴いて、ワクワクしないわけがない。 さらに、シーケンス風の音響的なエレクトリック・サウンドや民族音楽的な音なども用いる。 まさに、経歴総ざらえの充実した内容だ。 全曲に献辞があるのもうなずける。 ゴーシェは、エレピ、ピアノ、ムーグに加え、マリンバでもみごとなプレイを見せている。
  キャッチーで軽快なテーマをもつ 1 曲目はクリスチャン・ヴァンデの力強いドラムスに唖然。 基本はパワーであると再認識。 2 曲目もヴァイオリン、管楽器によるライトでメロディアスなテーマが舞い上がるのを、ヴァンデの強烈なドラムスが地につなぐ。 ゴーシェはピアノと軽やかなマリンバ。 3 曲目はシンセサイザー・シーケンスとけたたましいピアノが交錯し、ヴァイオリンが暴れる現代音楽調の作品。 ポリリズムとクラシカルなメロディの合体だ。 ミニ・ムーグ・アンサンブルによる、軽快にして悪夢的に謎めいた 4 曲目は、傑作。 5 曲目は、タイトルとは裏腹なテクニカル・ジャズロック。 WEIDORJE の盟友カート・ルストのドラミングが、ヴァンデと比べるとぐっと「それ」っぽい。 7 曲目は、ハモンド・オルガンをフィーチュア。 スピーディな好作品。 ピナスのギターが目立つ。 8 曲目は、献辞の通りの緊張感あふれるジャズロック。 16 分の 13 拍子がスリリングな WEIDORJE 風の作品だ。 作曲はゴーシェ。 全曲インストゥルメンタル。 プロデュースはイーヴス・チェンバレン。 3 曲目のように一部音割れもあるので、再マスタリングが期待される。

  「Bebe Godzilla(pour Dominique Fury)」(5:20)
  「La Grand Maître-Orient(pour Christian Vander)」(2:18)
  「Mixtur Trautonium(pour Valerie Ledoux)」(2:51)
  「Benoît Et Les Riverboppers(pour Jacueline Ferrari)」(4:10)
  「Heldon(pour Richard Pinhas)」(4:20)
  「Riding On White Horses」(1:30)
  「En Passant Par La Transylvanie(pour Yves Chamberlan)」(4:58)
  「Nör(pour WEIDORJE)」(8:38)
  
(SEVENTH REX XVIII)


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