ドイツのプログレッシヴ・ロック・グループ「CEDDO」。作品は四枚。 ヨヘン・シュルンプフ率いるギター中心のジャズロック。
Jochen Schrumpf | guitar, electronics |
Ulrich Bichmann | bass |
Michael Peters | drums, cymbal, gong |
79 年発表の第一作「Ceddo」。
内容は、エレクトリック・ギター中心に即興も駆使した個性的なジャズロック。
喩えるのが難しい音だが、強いていえば民族音楽風の音階や和声、リズムを使った演奏であり、サイケデリックな感覚やアヴァンギャルドな感覚の豊かな作風である。
電気処理された音、ノイズによる音響効果も大幅に取り入れていて、アルペジオを主としたゆったりとスペイシーな演奏ではその巧みなセンスを見せる。
ギタリストは、ジャズにありがちなやたら手の動くテクニシャンではなく、朴訥ながらも自分の呼吸でフレージングして歌える、ブルース・ロックの似合いそうな名手である。
モダン・ジャズの素養を若干身につけて、特に流行りも気にせずにポップス/ロックのフィールドに入ってきたらこういう感じになるかもしれない。
少し苦悩の翳りが見えるイージーリスニング、とでもいえばよろしいか。
79 年にこの音に注目した人は相当なセンスの持ち主だと思う。
いかにもドイツのグループらしくドラマーに民族音楽的な主張がある。
強いて喩えるなら DZYAN の作品をさらに茫洋とした感じか。
「Wellenreiter」(7:11)
「Der Kleine Tod」(5:54)
「Tanz In Den Mai」(7:02)
「Das Senkrechte Lacheln」(4:54)
「Quakfrosch」(15:45)
(SAG 001)