イタリアの作曲家「Roberto Cacciapaglia」。53 年生まれ。クラウト・ロックに影響を受けた現代音楽作家。フランコ・バッティアートに見いだされた。
Roberto Cacciapaglia | piano, guitar, Moog, harpsichord, organ, VCS3, vibraphone, Synthi A | |||||
Elfriede Demetz | vocals | Francesco Maria Minghinelli | vocals | |||
Giuseppe Ferreri | horns | Giuseppe Merli | horns | |||
Alfredo Arcobelli | horns | Bruno Ferrari | trombone | |||
Giuseppe Mauri | trombone | Gianni Berlendis | strings | |||
Giuseppe Cantoni | strings | Elsa Parravicini | strings | |||
Granco Rossi | strings | Marco Ravasio | strings | |||
Mario Arcari | oboe | Luciano Tessari | clarinet | |||
Luciano Bianco | piano | Walter Morelli | kettledrums |
75 年発表のアルバム「Sonanze」。
電子音楽とクラシックの折衷であり、ノイズ、反復、電子鍵盤、ピアノ、管弦楽奏、ヴォイスを駆使して、内省的かつ幻想的な世界を紡いだ佳作である。
無題の 10 パートから構成される。
メロディや明確な和声の展開はほとんどなく音は絶えず漂流し続けるが、不思議と、物語的な流れを感じさせる。
アンビエントな電子音楽においても、ドイツ音楽にはない健康的なオプティミズム、穏やかさ、柔和さが底辺にあるような気がする。
弦楽とシンセサイザーの重ね方は独特であり、古びた歯車が回るような埃っぽいメロトロン風の音が印象的だ。(ANGE のオルガンにも通じる)
自身によるギターとオルガンのアンサンブルや最終曲では、ロック的なセンスも垣間見せる。
フランコ・バッティアートのようなサイケデリックで危うい麻痺感がないところも、この手の音にしては特徴的。
LP は 4 チャンネル録音。
CD ヴァージョンには、72 年から 75 年までに作曲された初期作品がボーナス・トラックとして収録されている。
こちらではより原初的でサイケデリックなセンスも見せる。電子音を使ったさまざまなスタイルの実験という感じだ。
OHR のロルフ・ウルリッヒ・カイザーが製作に関わっているようだ。
(SQ 6025/SP004)
ENSEMBLE GARBARNO | |
Giuseppe Garbarino | conductor |
Alexandra Althoff, Cettina Cadelo, Elfriede Demetz, Eloisa Francin | voices |
Ann Steel | reciting voice |
79 年発表のアルバム「Sei Note In Logica」。
管弦楽(特に低音木管楽器)とヴォイス、コンピュータ・ノイズをフィーチュアしたリズミカルなミニマル・ミュージック。
マイク・オールドフィールド風味が顕著。
マリンバが活躍し、変拍子の反復と女性のヴォカリーズやハーモニーには MAGMA っぽさもあり。
アブストラクトなイメージによる圧迫感がプログレに近い。
プロデュースはクラウディオ・デント。
CD 版にはオリジナル・ヴァージョンに加えてアコースティック・ヴァージョンも収録。
「Sei Note In Logica - Parte I」(16:07)電子音やヴォイスを交えた現代音楽っぽい作品。ピアノ、マリンバによる独特なビート感あり。
「Sei Note In Logica - Parte II」(16:44)管弦による変拍子オスティナートと女性コーラス。プログレっぽさはこちらか。
(6323 081/SP005)
Sara Stowe | soprano |
Ulrike Wurdach | mezzo soprano |
Giuseppe Zambon | tenore contralto |
Cinzia Alessandroni | soprano |
Michele Fedrigotti | |
Carme | orchestra |
86 年発表のアルバム「Generazioni Del Cielo」。
管弦楽とピアノ、男声、女声歌唱によるアンビエントなオペラ作品。
童謡風のモチーフを交響楽によって厳かな宗教音楽へと昇華したような内容の作品である。
神々しいまでに美しいが、どこまでも素朴で暖かい。
ソプラノがリードする場面は、POPOL VUH に近い。
Virgin レーベルから出ていてもおかしくないサウンドだ。
「Ouverture」(5:29)
「Kneeling World」(3:46)
「Desir D'une Vie Plus Juste」(1:15)
「Anello」(1:41)
「Gesang Der Wesen」(3:18)
「Fuaco Celeste」(5:14)
「La Voie Du Coeur」(4:13)
「L'échelle Des Sentiments」(4:08)
「Incanto Dell'Arcobaleno」(2:54)
「Helmat」(5:09)
「Unisono - Life Explodes」(3:40)
「Notturno」(3:35)
「Desiderio Contro Il Tempo - Life Explodes」(5:33)
「Preghiere Lontane」(3:19)
「Animals」(4:41)
「Kinderwelt」(5:20)
「No Name」(4:23)
「The Last Day」(2:26)
(LPX 155-2/SP006)